今回のプログラムでは「富本憲吉と古陶器」について発表を行ないました。
富本憲吉は、英国留学時代にサウス・ケンジントン博物館で工芸品(古陶器)を湛然にスケッチした。英国から帰国した富本は、古陶器に自らの制作のルーツを求め、それらの「模様」を写した楽焼を制作した。しかしながら、富本は古陶器の「模様」という一点のみに関心を向けていたのだろうか。そこで本発表では、富本憲吉がどのような関心に基づき、古陶器をみつめていたのかについて考察していく。はじめに大正期の古陶器の受容を検証するために『外邦古陶器集成』を引き、さらに『陶磁器の美』における柳宗悦の古陶器、特に李朝陶器への視線に着目することで、富本との差異を指摘する。このような手続きを通じて、富本の古陶器への関心が美術工芸という枠組みの外に向けられていたことを指摘する。
富本憲吉は、英国留学時代にサウス・ケンジントン博物館で工芸品(古陶器)を湛然にスケッチした。英国から帰国した富本は、古陶器に自らの制作のルーツを求め、それらの「模様」を写した楽焼を制作した。しかしながら、富本は古陶器の「模様」という一点のみに関心を向けていたのだろうか。そこで本発表では、富本憲吉がどのような関心に基づき、古陶器をみつめていたのかについて考察していく。はじめに大正期の古陶器の受容を検証するために『外邦古陶器集成』を引き、さらに『陶磁器の美』における柳宗悦の古陶器、特に李朝陶器への視線に着目することで、富本との差異を指摘する。このような手続きを通じて、富本の古陶器への関心が美術工芸という枠組みの外に向けられていたことを指摘する。
次回はゲストに京都芸術大学の森野彰人先生をお招きして「近世京焼(仮)」について発表をしていただきます。次回の事前テキストは【
中ノ堂一信「色絵陶器の誕生と展開」『アジア陶芸史』231-252頁】です。
次回APP arts program_34は、通常の日程から変更して【6月30日(土)15:00−@陶芸コース資料室】で行います。是非お誘い合わせの上ご参加いただければと思います。
次回APP arts program_34は、通常の日程から変更して【6月30日(土)15:00−@陶芸コース資料室】で行います。是非お誘い合わせの上ご参加いただければと思います。
中村 裕太