2012/07/24

110721_APP arts program_37

今回のプログラムでは「今和次郎/民家、造形論から探る工芸論」について川瀬理央さんと福田優子さんに発表してもらいました。前期でも度々取り扱ってきた今和次郎という人物の経歴を時代別に分け、今がどのような人たちと関わりながら、何を考えていったのかを考察しました。また今和次郎の工藝観とはどういったものであったかを今和次郎の著書の中から読み解き、今がどのような立場、視点にたって研究を行っていたのか、話し合いを進めました。

前期APPは今回のプログラムで一旦終了になります。
次回APPは夏休み明け9月初めごろを予定しています。日程、場所が決まり次第またお知らせします。

山極千真沙

2012/07/14

110713_APP arts program_36

今回のプログラムでは前期APPのまとめを兼ねて、「陶器のアルケオロジーという方法」について中村裕太さんに発表してもらいました。前期プログラムで扱ってきた富本憲吉という人物を通して見えてきた「考古学的な目線で古陶器を捉える」という視点をピックアップし、考古学から見た陶磁について、近世考古学の系譜、陶磁史研究の系譜を読み解きながら考察しました。また、そういった考古学的目線、構想という点で、同時代に活躍していた今和次郎にも富本と繋がるような共通の発想があったのではないかと考え、そのような「考古学的な構想力を持ってモチーフに接する」という富本や今の方法論が現在の私達においてどのように有効か話し合いを進めました。
次回前期最後のAPPは、大阪の国立民俗学博物館で開催された展覧会「今和次郎 採集講義─考現学の今」を踏まえて、今和次郎について川瀬理央さんと福田優子さんに発表してもらいます。

次回APP arts program_37は【7月20日(金)19:00−@陶芸コース資料室】で行います。

山極千真沙

2012/07/07

110706_APP arts program_35

今回のプログラムではゲストに京都市立芸大の大学院生の入澤聖明さんをお迎えしました。前期のプログラムでは富本憲吉を中心に大正・昭和初期の工芸の動向を追ってきましたが、今回はより現代に近い1970年代、80年代の現代陶芸について発表をしていただきました。発表では、主に1970年代の現代陶芸の動向を再検証するために、当時の国立美術館で開催された陶芸・工芸の展覧会の変遷を追うとともに、70年代の言説として乾由明、鈴木健二の文献から当時の現状について指摘していただきました。後半のディスカッションでは70年代の陶芸の状況を踏まえつつ、現代における陶芸・工芸表現のあり方について議論を行ないました。


今週のプログラムの風景は画像データ不良のため上げることが出来ませんでした。

 次回は中村裕太さんに前期のまとめとして「富本憲吉から何を引き継ぐのか(仮)」について発表をしていただきます。
次回APP arts program_36は、【7月13日(金)19:00−@陶芸コース資料室】で行います。是非お誘い合わせの上ご参加いただければと思います。