2012/05/25

120525_APP arts program_29

今回のプログラムでは「富本憲吉と柳宗悦 野島康三の陶磁器写真をめぐって」という発表を行ないました。先ずはじめに事前テキストである土田真紀「工芸の在処をめぐって-一九二〇年代の工芸-」について取り上げました。一九一〇年代から二〇年代にかけて工藝における「自然」という言葉がどのように意味の変遷を辿ってきたのかを柳宗悦の『陶磁器の美』をもとに解説しました。その後、越前俊也「野島康三の陶磁器写真柳宗悦と富本憲吉のはざまにあって」(『美学芸術学』第25号同志社大学芸術研究室)をもとに、一九二〇年代において富本と柳が理想とした陶磁器写真とはどのようなものであったのかを話し合いました。

次回は鈎一馬さんに「富本憲吉の形と色(仮)」というタイトルで発表をしてもらいます。次回の事前テキストは【富本憲吉「形と色」『製陶余録』21〜28頁】です。

次回APP arts program_30は【6月1日(金)19:00−@陶芸コース資料室】で行います。

中村裕太

2012/05/19

120518_APP arts program_28

今回のプログラムでは「富本憲吉と今和次郎一九一〇年代の工芸をめぐって」というレクチャーを行ないました。先ずはじめに事前テキストである土田真紀「工芸の個人主義-一九一〇年代の工芸-」についての解説を行いました。その後、発表のテーマである一九一〇年代の工芸におけるメディウム・スペシフィシティとはいかなるものであったのかを、富本憲吉と今和次郎の工芸観をもとに考えていきました。また6月9日(土)には大阪の国立民俗学博物館で開催中の「今和次郎 採集講義─考現学の今」のシンポジウムに参加する予定です。

次回は中村裕太さんに「一九二〇年代の工芸(仮)」というタイトルでレクチャーをしてもらいます。次回の事前テキストは【土田真紀「工芸の在処をめぐって-一九二〇年代の工芸-」「さまよえる工藝」153頁~170頁】です。

次回APP arts program_29は【5月25日(金)19:00−@陶芸コース資料室】で行います。

中村裕太

2012/05/13

120511_APP arts program_27

今回のプログラムでは「鑑賞陶器」と題したレクチャーを行いました。事前テキスト【富本憲吉「美術陶器」『製陶余録』文化出版局、1975年】をメンバーに読んできてもらった上で、先ず「鑑賞陶器」という視点で日本の陶磁史を振り返りながら、各時代における陶磁器の鑑賞性、またそれらが求められるに至った時代的、文化的背景などを読み解きました。そして鑑賞性に特化した明治期の輸出陶器の盛行と衰退のあとに登場した富本憲吉が、自身の制作、作品についての鑑賞性をどのように考え実践してきたのかについても考察しました。

次回は中村裕太さんに「富本憲吉と今和次郎 一九一〇年代の工芸をめぐって 」というタイトルでレクチャーをしてもらいます。次回の事前テキストは【土田真紀「工芸の個人主義-一九一〇年代の工芸-」「さまよえる工藝」127頁~146頁】です。

次回APP arts program_28は【5月18日(金)19:00−@陶芸コース資料室】で行います。

山極千真沙

2012/05/06

120427_APP arts program_26

今回のプログラムでは、「富本憲吉の言葉_形への思索」と題したレクチャーを行いました。事前テキストとして用いた【金子賢治「富本憲吉の「立体の美術」」『現代陶芸の造形思考』阿部出版、2001年】を元に、時代ごとの作品をスライドで確認しながら、富本の「形への意識」が変化していく推移を、『製陶余録』などの富本の著書の中にみられる富本自身の言葉の中から読み解いていきました。


次回は山極千真沙さんに「鑑賞陶器」というタイトルでレクチャーしてもらいます。次回の事前テキストは【富本憲吉「美術陶器」『製陶余録』文化出版局、1975年】です。

次回APP arts program_27は【5月11日(金)19:00−@陶芸コース資料室】で行います。

鈎一馬