今回のプログラムでは「富本憲吉は陶器に何を描いたのか」というレクチャーを行ないました。先ず富本憲吉とはどのような人物であったのかを知るためにプロフィールと色絵金銀彩、白磁、染付などの作品を紹介しました。本題では富本の描いた「模様」が、英国からの帰国期と大和安堵村での制作期でどのように変化してきたのかを考察しました。特に富本が書き留めた文章と『富本憲吉模様集』(1927年)を手がかりに、いかにして染付陶器に「素描即模様」と呼ばれる模様が描かれるようになったのかを指摘した。
次回は鈎一馬さんに「富本憲吉の言葉_形への思索」というタイトルでレクチャーをしてもらいます。事前テキストは【金子賢治「富本憲吉の「立体の美術」」『現代陶芸の造形思考』】です。
次回のAPP arts program_26は【4月27日(金)19:00−@陶芸コース資料室】で行います。
中村裕太