2011/05/29

110527_APP arts program_08

今回のプログラムでは、具象的な陶芸作品について大学院生の西紗智子さんに発表してもらいました。発表では「人のかたち-もうひとつの陶芸美」展にみられる1950年代以降の具象的な陶芸作品を紹介した上で、欧米における陶という素材に対する認識や彫刻作品との相違点について指摘しました。
また洋画コースの大学院生と三回生にも参加してもらい、立体と平面というそれぞれのメディアにおける具象性の差異についても話し合いました。

次週は今回のプログラムを踏まえた上で、陶芸における現代作家の具象的な表現の傾向について話し合っていきます。
次週のAPP arts program 09は【6月3日(金)19:00-@資料室】にて行ないます。

2011/05/21

110520_APP arts program_07

今回のプログラムでは先々週に行なった「装飾」についてのディスカッションを深めていきました。
美術工芸史の様式的な展開において、装飾というものがどのような役割を担ってきたのかを踏まえた上で、今日的な装飾行為の動向について討議を行ないました。


次週は今回の陶芸における装飾行為を踏まえた上で、最近注目されている具象の陶立体についての発表を展覧会紹介も含めて、大学院生の西紗智子さんにお願いしています。

次週のAPP arts program 08は【5月27日(金)19:00-@資料室】にて行ないます。

2011/05/15

110513_APP arts program_06

今回のプログラムでは同志社大学大学院の吉冨真知子さんをゲストにお迎えして、中国・宋代の青磁・青白磁についての研究と大学院の鈎一馬くんの作品との関連性についての口頭発表をしていただきました。




発表では青白磁の魅力を器面の装飾にみられる陰影(影青)と、その釉調の冷たさにあると指摘されました。また、鈎一馬の青白磁片の集まりによって成形された《on the surface 04》においてもその特徴をみることができ、青白磁釉の特性を生かしているという点において両者は共鳴しているとまとめられました。


発表後には吉富さんと鈎くんとのトーク・セッションをおこない、お二方とも研究者と制作者という立場から青磁・青白磁の魅力について熱弁して頂きました。特に現代陶芸として制作してきた作品を、青白磁釉という観点から捉え直すこと。つまり、釉薬の特性を表現するために器という形体を離れた作品を制作することの可能性を感じたように思えます。


 国宝《青磁鳳凰耳瓶》龍泉窯 中国・南宋時代 13世紀
和泉市久保惣記念美術館蔵

鈎一馬《on the surface 04》2010年

次回は先週のプログラムで取り扱った陶芸における「装飾」のあり方について、再度話し合っていきたいと思います。


次回のAPP arts program 07は【5月20日(金)19:00-@資料室】にて行ないます。

2011/05/08

110506_APP arts program_05

今回のプログラムでは「現代工芸への視点―装飾の力」展を中心に、今日における装飾の意味合いについて話し合いました。発表者は本展覧会における装飾様式を、


①器物それ自体をモチーフとした装飾
②器物を母体とした装飾
③ディテールを連続した装飾
④デコラティブな造形による装飾


と分類した上で、明治期の輸出工芸との関連性をもとに、近代以降の工芸における「装飾」の役割を検証しました。その後、以下のような装飾にまつわるトピックについてプログラムを進行しました。


・工芸における「装飾」の狭義的な意味合い
・宗教的な空間における装飾と近代的な展示空間における装飾の役割の差異
「MOTアニュアル2010:装飾」展にみる装飾概念の拡張




次回は同志社大学大学院の吉冨真知子さんをゲストにお迎えして、中国・宋代の青磁についての研究と今日の陶芸作品との関連についての口頭発表をしていただきます。発表後には大学院生の鈎一馬くんとのトーク・セッションも予定しています。ぜひ皆さん奮ってご参加ください。


次回のAPP arts program 06は【5月13日(金)19:30-@資料室】にて行ないます。

2011/04/30

110429_APP arts program_04

前回の発表のなかで現代陶芸の系譜、特に富本憲吉から八木一夫へという転換には大きな断絶があるように思えるという意見が出ました。つまり、八木はどのようにして富本の「用的立体」という表現から「オブジェ焼き」と呼ばれる表現へと展開していったのでしょうか。
そこで今回は八木一夫の作品の変遷を辿ること、特に現代陶芸の記念碑的な作品とされている1954年に制作された「ザムザ氏の散歩」以前の初期作品を中心にプログラムを進行しました。以下のような論点を討議しました。

・八木一夫と具体美術協会との関わり

・1950年に制作された「二口壺」にみるオブジェへの予兆

・オブジェ焼きと近代以前の陶彫(鬼瓦、狛犬)との差異



「ザムザ氏の散歩」1954年 H27.5×W27.0×D14.0cm 個人蔵


「二口壺」1950年 H19.0×W20.0×D13.5cm 京都国立近代美術館蔵


次回は工芸における「装飾」についての発表を行ないます。「現代工芸への視点―装飾の力」展と明治期の輸出工芸との関わりを中心に、今日における装飾の意味合いを考えてみたいと思います。

次回のAPP arts program 05は【5月6日(金)19:00-@資料室】にて行ないます。

2011/04/23

110422_APP arts program_03

今回は2007年に東京近代美術館工芸館で開催された「開館30周年記念展 II工芸の力―21世紀の展望」展の展覧会図録をもとにプログラムを進行しました。




図録に収録されている金子賢治さんのテキスト「日本の近現代工芸の歴史と現代工芸論」をメンバーが要約し発表してもらいました。発表をもとにそれぞれが今後話し合っていきたいテーマを上げました。そのため次回はこのような内容のディスカッションを中心に進めていきます。

・工芸的造形論における富本憲吉から八木一夫までの系譜 -八木一夫の仕事を中心に-

・走泥社以降の現代陶芸と国外の陶芸運動との関連

「現代工芸への視点―装飾の力」展の紹介

・工芸的造形論の再考 -プロセスの重視と自己表現の関係について−


次回のAPP arts program 04は【4月29日(金)19:00-@資料室】にて行ないます。

2011/04/17

110415_APP arts program_02

今回は「さかのぼり陶芸作家史」と題したワークショプを行ないました。各メンバーが気になる陶芸作家または陶芸に関わる人物を複数上げ、それを年表軸と領域軸(現代陶芸、伝統工芸、現代美術・デザイン)の座標上に分類、配置しました。このようなボードを制作することで、これまで不鮮明であった陶芸という領域における表現の多様性とそれぞれの時代における趨勢を可視化することを目的としていました。

次回はこのワークショップから出てきたキーワードとして、1980年代から90年代の現代陶芸において活躍した作家とその時代性についてを考察していきたいと思います。そのうえで金子賢治さんの『現代陶芸の造形思考』阿部出版、2001年をメンバーで読み直してみたいと思います。当時の作家はなぜ現代陶芸を志し、またどのように作品を展開していったのか。そして、その表現が今日どのようなリアリティーをもっているのかを検証していきます。

次回のAPP arts program 03は【4月22日(金)19:15-@資料室】にて行ないます。